2011年3月11日の福島第一原発事故から10年が経ちました。日本人の間では事故の風化がどんどん進む一方で、事故現場では先の見えない廃炉作業が営々と続いています。
原発事故直後、専門家だけに任せていたことを悔いていた日本人も、今ではまた専門家に丸投げ状態です。
事故後、日本の原発では様々な対策が取られたと言います。しかし具体的にどう原発が変わったのか、専門家を除いて説明できる人は少ないと思います。
そして順次、対策が一応完了したとして原子力規制委員会より許可され、再稼働は現実のものとなっています。
現状、大事故を起こした福島第一原発と同じ型の「沸騰水型軽水炉(BWR)」の再稼働は1基もありませんが、原子力規制委員会の許可が出ているのが4基、地元の同意がとれているのが1基(女川原発2号機)あります。
多くの人達が苦々しく思っていた型に原子力規制委員会も許可を出さなければならなくなったのです。
結局、日本人は目をつむって、成り行きにまかせたのです。
原子力は難しく「よくわからない」と言うかもしれませんが、それは言い訳です。
福島原発事故の元政府事故調査委員長で、失敗学の提唱者でもある、東大名誉教授の畑村洋太郎さんが新聞のインタビューにこう答えていました。
「最近、原子力政策を進めた政府がおかしいというより前に、自分の目で見て、自分でちゃんと考える国民がいなかったのが最大の要因だと思うようになりました。危うさを知ったうえで利用する。その覚悟がなければ、私たちに原子力を使う資格はないと思うのです。」
事故から、ある程度日が経つことにより、分かってくることも多々あります。
つい最近、福島第一原発の1&2号機の排気筒の内部配管が存在しなかったということが判明したと新聞に出ていました。当時はその程度の技術レベルだったということです。
古い設備には思わぬところに盲点が存在することがあるのです。40年を超える古い原発の運転年数延長はもう一度考え直すべきです。
次々に判明する、問題点等を継続的に見続け、考え続けて「日本における原発の是非」に対する意見をどんどん出していかなければならないと思います。
私は事故以来、「原子力の基礎」、「原子力発電設備」、「過酷原発事故概要」等について勉強を重ねてきました。
まだ途中ですが、「少なくとも日本においては沸騰水型軽水炉原発は全て即時廃炉にすべき」だと考えています。
何故なら、大地震や大津波のリスクの大きい日本では、構造的欠陥を持つ「沸騰水型軽水炉」は技術的にみて、「福島第一原発事故」と同じことが起こらないという保証がないからです。
私たちは日本の在り方についてもう一度、原点に返って考える必要があると思います。
写真:最近の福島第一原発風景

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